こんにちは、昔バーテンやってたえむしです。我が家ではお酒を作るときは、なるべく冷蔵庫の製氷機で出来た氷を使わず、別で作ったものか購入したものを使用しています。
今回は、その氷をどのように用意するか、どう処理して利用するかの方法を紹介しようかと思います。
何故わざわざ氷を作るのか
家で作るキューブ状の氷は大きさも小さく、一つ一つに空気も不純物も含んでいます。
不純物を含んだ氷は早く溶けやすく、また一つ一つが小さいということで、液体と触れる表面積も増大します。 当然液体と触れる表面積が多ければ、氷はその分溶けやすくなり、お酒も早く水っぽくなってしまい、不味くなってしまうのです。
バーなんかで飲む時に氷が長持ちするのは、成形技術含めその氷の状態が良いからです。
また、加水されて華が開くお酒もあるので、氷が全く溶けなければ良いかと言うとそうでもありません。
氷はタッパーで作る
氷は気軽に使いたいのでタッパーで作っています。ボウルでもなんでも良いんですがタッパーが一番冷凍庫に収まりが良いと思います。
使用しているタッパーはこんな感じのもの。水道水を使用して氷を作っています。
我が家で使っているタッパーの素材はポリプロピレン製です。
氷に厚みを持たせるため、製氷皿として使うタッパーはある程度深さのあるものが良いでしょう。
タッパーを選ぶ時の注意点
氷を作るためのタッパーなんて、冷凍庫の場所と相談なので何でもいいといえば何でもいいのですが、例えばガラス製やジプロックが出しているような簡易な製品は避けた方が無難です。
水は凍る時に体積が増えるので、ガラスや、簡易過ぎるタッパーでは膨らんで破損する可能性があります。
また水を張る時には少し余裕をもたせてください。ギリギリまで水を張ってしまうと、出来上がった氷が蓋の部分を押して溢れて来ます。ご注意ください。
尚、塩素などが入っていないので、家庭用の製氷機で氷を作る場合はミネラルウォーターは使ってはいけませんが(ホースなどに残ったミネラルウォーターから雑菌やカビが繁殖する可能性があるため)タッパーで作るのならミネラルウォーターを使用しても問題ないと思います。毎回タッパーを洗えば問題ないので。
ただ、個人的にはミネラルウォーターを使って氷を作るくらいなら、氷を買った方が良いと思います。
こだわるなら氷は買った方が良い
氷をいちいち作るのなんて面倒、特別に飲みたい時だけあれば良いと言う方は、業務スーパーなどで売っているブロックの氷を買っても良いと思いますよ。
お店の規模が小さければ、バーでも氷屋さんから仕入れていないところは結構あります。
家で作る氷よりもかなり状態の良い氷が手に入ります。
氷を作る時の温度も大事
家庭用の一般的な冷凍庫だと、温度は大体-20度。氷屋さんで作られている純氷は-10度で不純物をろ過した水を攪拌しながらゆっくり丁寧に作られています。
家庭で作る氷にそのレベルのものを再現するのは不可能ですが、ゆっくり冷却し氷を固めることで、不純物の混じりにくい氷を作ることは出来ます(急速に冷却すると、不純物も一緒に固まってしまう)。
我が家では、冷凍庫も家庭用のものではありますが専用のものを用意しています。冷えないのも困るので、設定は大体-15度位。
これ、ぱっと見グラスとお酒と氷しか写っていませんが、家族も多いのでこのグラスの下のトレーには冷凍食品なんかを保存しています。非常に重宝しています。
こちらで値段がおおよそ¥20,000。電気代が年間¥6000程だそう。
我が家の冷凍庫は120L。電気代は上の製品の倍掛かってるようです。
冷凍庫は必須ではありあません。あれば便利かなって製品です。
氷の割り方
用意するのは
- 氷の入ったタッパー(上の写真は空っぽですが)
- ざる(代用品でOK)
- ボウル(代用品でOK)
- アイスピック(必要)
- 大きめのジプロック袋(必要)
氷はなるべく触れる面積を小さくしたいので直接ボウルに入れるのではなく、ザルを使っています。こちらは金属製のザルですが、本来なら熱伝導率の低いプラスチック製の物が良いでしょう。
タッパーに入った氷をパコッとザルに出しましょう。こんな感じで。
今からはアイスピックを使って氷を処理して行きます。
水は冷たい空気に触れる周囲から固まっていくので、自然と中心部に円錐状の不純物や空気が集まります。
それを取り除き、ざっくり割っていきます。
ジプロックに入りそうな手頃な大きさに割っていき、その後に家で使うグラスの大きさを意識しながら、もう少し小さく割って行っても良いと思います。
この状態までおおよそ1分ほど。不純物のある部分をざっくりこんな感じで処理します。
そして、処理した氷をジプロックに詰めます。
一つで足りない場合は幾つかに小分けにしましょう。
作業としては一つここが区切りになります。
今すぐ氷を使わないのであれば、このまま冷凍庫へ保存して終わりましょう。
氷を処理する
仕事でやっていた時は長いピックを使っていましたが、結局短く持って使うので、個人的には短いピックの方が使いやすくて好きです。
この商品で¥700ほど。
こちらのピックは家だけでの使用ですが、かれこれ10年以上使っています。
ピックで氷を割るときは、ピックの重みを利用して突くのがコツです。
重心が柄の後ろについている金属部分にあるためそれを利用して突いてやります。
危ないので力任せに先端を氷に突き立ててはいけませんよ。
こちら、スマホで撮影しているので左手が使えなかったのですが、必ず左手を添えて作業をしましょう。
インパクトの瞬間に軽く握りこみ、斜め45度位から振り下ろして氷を割っていきます。
氷に適当な窪みみたいなところを見つければ、そこを突いていけば良いと思います。割れやすいところ、割れにくいところを見つけるのは少し経験すれば分かるでしょう。氷の割れる方向もある程度コントロール出来ます。
氷の大きさが小さくなれば、次は氷を手に持って成形していきます。
ロックアイスを作ってみる
先にも書きましたが、氷はなるべく表面積を少なくする方が良いです。
ここからはこの氷を処理します。
角を落としたり、中に不純物が少ない氷を選ぶことで、家で飲む時でもある程度は水っぽくなることを防げます。
均等にアイスピックで氷を突いていってやれば、パカッと割れます。
写真を撮ろうと時間をかけてしまったので、氷が少し溶けてしまいました。
クラッシュアイスにするには、氷をもう少し細かくしてから、それをジプロックに入れます。ジプロックを適当な布でくるみ、その上からハンマーみたいにして使えるものでバンバン砕いていきます。
僕はピックの後ろの部分でバンバン割っちゃいますが、これは慣れないと少し危険かも。金槌とかで軽く割っていくのが手軽かなと思いますが、クラッシュアイスはそんなに使わないかなあ?
最後に
氷の処理だけでこんなに書くつもりはなかったのに、書き始めてみたらこれも、これもとなって膨れ上がってこんな事になってしまいました。
次はジントニックの作り方を書きますよ・・・ではでは。
おまけ
サーモスを使えば氷が溶けるのを更に遅らせることが出来ます。
が、口当たりがガラスとは違うので一長一短かなぁと言うのが正直なところ。
家飲みしたその後、さらに飲みに行ったお話・・