「乙嫁語り」は、気がついたら繰り返し読んでいる今一番のお気に入りです。
マンガ大賞2014受賞
「乙嫁語り」は2014年の漫画大賞に選ばれました。
ちなみにこの年の2位は
「僕だけがいない街」も好きで、漫画は全部あります。アニメとは少し違いましたね。実写はまだ観ていません。面白いのかな?
あらすじ
19世紀後半の中央アジア、カスピ海周辺の地域を舞台に、「乙嫁」をキーワードに、厳しい自然の中に生きる人々の生活と文化、時に人間の愚行を織り交ぜた物語を緻密で丁寧な画で描く。
乙嫁とは古語で「若いお嫁さん」「可愛いお嫁さん」という意味。
今の時代と違ってお嫁さんは全く自由というわけではありません。結婚相手も父親が決めるもの。「誰と」よりも「どの家と」結婚して親戚になるのかが重要だったようです。
乙嫁たち
タイトルの通り「乙嫁」が何人も登場しますが、そのうちの一人を紹介します。
乙嫁 アミル
彼女が8歳年下のカルルクの元に嫁ぐところからお話は始まります。妻アミルは20歳、夫カルルクは12歳!一見姉弟のような夫婦です。
カルルクはこの年齢にしては落ち着いた少年。夫として成長しよう強くなろうと頑張っています。そんな夫を優しく見守るアミルは、家事も裁縫も上手で馬に乗りながら弓矢で狩りまで出来てしまう万能なお嫁さん。
結婚式で初めて顔を合わせた二人が、段々とお互いを夫として妻として想い合う過程がとても微笑ましいです。
嫁心って・・・?
ちょっと鈍いところがあるアミルは、結婚して初めの頃「裸で寝た方があったかいですよ」とカルルクの前ですっぽんぽんに平気でなったりしてましたが、トラブルから身を呈して守ってくれた彼を見て男性として意識するようになったようです。
顔がまともに見られなくなったり、離れて眠ろうとしたり。
それを嫌われたんじゃないかと心配するカルルク。
挙動不審のアミルと誤解したカルルク二人のギクシャクした様子に、読んでるこっちもニヤニヤが止まりません(笑)
やがて家族もそれに気づき始めます。
乙嫁アミルの変化に、カルルクの祖母バルキルシュが一言
嫁心!
作中その意味を説明されていませんが、なんとなくわかりますね。
その言葉を聞いて、カルルクの母サニラも「・・・ああ」と納得の表情。昔(今も?)乙嫁だったお二人も身に覚えがあるご様子です。
アミルから見たら姑と大姑のこの二人。どちらも素敵な女性ですので若い頃のお話もぜひ読んでみたいです。
森薫先生の作画過程
インタビューを受けながらあっという間に描いていく森先生・・・。
すごいの一言しかありません。
細かな描き込みがすごい
まずは物語を楽しみ、次は美しい絵をじっくり楽しむ。
二度、三度と美味しいのがこの漫画です。
彫刻、刺繍、動物、食べもの。
精密で生き生きとした作画は、臨場感と説得力にあふれ、これを何コマも何ページにも渡って描き続ける先生の原動力は、きっと漫画への愛なんだろうなと実感します。
まとめ
人間関係に悩んだり、漠然と将来に不安を感じた時、仕事で行き詰まったり、やることが多くてイライラした時なんかにこの漫画をよく開きます。支え合って生きている夫婦や家族の姿に毎回ほっとするのです。
広大なアジアの大地と自然の描写が開放感を感じさせてくれます。
その空気を感じ、食べたことのない食べ物の湯気の匂いを嗅いで、そこに暮らす人々の思いに触れる時間。それは私にとって大変な癒しとなっています。
これからも手元に置いて、繰り返し読む漫画の一冊だと思います。
アミル以外の乙嫁達の紹介と最新刊の9巻の感想は次の記事に。
こちらで1話の途中まで(20P位)が読めますよ
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ターンエーガンダムも続きを紹介したい・・・
つづきです